パドックでの機嫌はその後の返し馬〜発送するゲートに入るまでに変化しますが馬の状態を知るための参考にはなります。調子の良いときの馬、調子が悪い馬の傾向を知っておくことで馬券に活かしましょう。
馬の好不調は毎日世話をしている厩務員レベルでやっとわかるそうです。一般的な馬の健康状態としての判断は勉強すれば分かりますが馬それぞれの個体となると毎日接していないと昨日とは状態が違うとかいつもと雰囲気が違うというのは気づけないようです。もともと歩き方が変な馬だった場合、知らずに見たら走らない馬だなで終わってしまいますが毎日接していたら前よりは歩き方が良くなったという変化には気づけます。
絶好調の馬は調子の落ちかけている素質馬を凌駕することもあります。馬券が人気通り順当に行かないのは馬の素質を分かる人は多くても調子まで分かる人は少ないからともいえます。
ただ、馬の状態については正しい情報を手に入れることはほぼ不可能となっています。調子が良い場合はそのまま競馬記者などに伝えられ紙面に載りますが、調子が悪くても調子が悪いとは言われずひとまず前向きなコメントがでます。これは馬のオーナーに配慮された言葉選びがされるため、調子が良くても悪くてもどのみち順調というニュアンスで競馬新聞には載るので本当の調子は分からなくなってしまうからです。下級条件では、明らかにダメだってコメントが載ることがあります。これは、オーナーにダメだと伝えても大丈夫な馬ということで期待されていないので買っては行けないと順当に捉えることができます。
パドックでの機嫌はその後の返し馬〜発送するゲートに入るまでに変化しますが馬の状態を知るための参考にはなります。調子の良いときの馬、調子が悪い馬の傾向を知っておくことで馬券に活かしましょう。
パドックでの判断としては調子が悪い馬を見つける方に集中した方がいいです。あきらかに調子が悪い馬は判断がつきやすいですが、調子の良い馬というのは個体で過去の状態と今の状態を比べてで見分ける必要もあるため難しいです。その馬の性格も絡んでくるので興奮していてもそれがいつものことで結果を出してきてるなら良い状態ですし、落ち着いて見えるけど実は元気がない状態だったということもあります。
ひとまず一般的な馬の気分が良い状態を知っておくことは役に立ちます。普通の実力は出せそうだ程度のことが分かるとして馬の仕草を観察してください。
馬の耳には感情がでます。耳を伏せているときは怒りや不快感がある状態、耳をこまめに動かしているときは不安を感じている状態、耳がリラックスして見えるときは落ち着いている状態です。
気分が良いときにはゆったり動かしています。イライラしているときはしっぽのフリが強いです。
周回中にときどき鳴く馬がいますが、その鳴き声で気分が分かります。強く長く鳴くときは機嫌が良い状態といえます。
歩き方で買う馬を決めるのは辞めておいた方が良いです。馬の歩容の良し悪しはちょっと勉強したくらいでは当てになりません。不格好な歩き方に見えた馬でも普通に勝ったりします。動きがスムーズに見えてキレイな歩き方をしても能力に直結しているとはかぎりません。
素人目でも判断できるのがパドックでの馬の生理現象です。パドックで糞をしているときには過度にストレスを感じていたり、下痢で体調がよくない状態といえます。こうした人前でうんこしている馬は人気馬でも本命にしない方がよいです。少なくても好調ではない状態です。
レース毎に馬体重が発表され前走よりも何キロ増減があったか知ることができますが変動幅はだいたい2〜10キロです。
レースに出走してくる馬の体重は440〜500キロ程度が多いですが、そこから10キロ増えた減ったと言われてもピンときません。これをパーセンテージ(%)で考えて人の場合と比べて見ると、体重の増減を知る必要性が見えてきます。
500キロの馬が10キロ体重が動いた場合2%の増減になり、2キロの増減なら0.4%です。60キロの人の2%だと1.2キロ、0.4%だと0.24キロ(240g)になります。レースは1000m〜3600mまで有りどれも中長距離です。地面が平らに整備された陸上競技場とは違い、競馬場の芝・ダートコース共に人が走ったらでこぼこでスタミナを奪われます。
こんな条件の中2%体重が増えて体が重くなっていたら結構なハンデだと思いませんか?若い成長期や長期休養をはさんだ後なら体重増は筋肉が増えたとプラスに取ることもできますが最近走ったばかりなのに増えているのは問題有りだと思います。
競走馬の走る速さは平均すると時速60kmになります。スタートして序盤は遅く、ゴール前はもう少し速い時速65kmくらいのスピードです。直線1000mレースの1ハロンの最速ラップが10.コンマ秒でここだけ時速換算すると時速72kmになります。
マラソン男子のトップランナーが時速20kmなので3倍以上の速さで馬は走れます。男子100mのウサインボルトの世界記録を時速にすると時速37〜38kmです。
陸上競技と競馬のレースで存在する1500mで見たとき人の世界トップレベルは3分30秒くらい、競走馬は1分30秒前後で2.3倍の速さで馬は走ります。
このように考えると走った馬の疲労度が分かる気がします。
人に置き換えて競走馬を見てみるとしんどさや天候や馬場による走りの変化が理解しやすくなります。2本足で走るか4本足で走るかという違いはありますが競走馬の走力は人の2倍から3倍程度で同じ哺乳類です。馬の気持ちを感じて予想に反映させてみるのも手です。